【TABIPPO×サイボウズ式】旅するように働き旅するように生きるための「組織づくり」について〜自由と責任のバランス〜


《旅するならいつでも会社を休める》《オフィスに出社しなくてよい》《勤務時間は自分で決める》そんな夢のような会社があったらぜひ入社したいけど、本当に成り立ってるの?毎日オフィスに来なくていいって、どうやって仕事してるの?そんなTABIPPO(たびっぽ)秘密を探っていこうと思います。



2018年12月11日にTABIPPO×サイボウズ式にて「サイボウズ式第2編集部と愉快なモンスターVol.01」とうイベントが行われました。そのイベントの内容をお伝えしようと思います。
 

❏当日の内容のTweetのまとめはこちらから(たくさんつぶやかれてます #サ式とTABIPPO)

❏参加者のレポートはこちら
理想と自由と責任~「サイボウズ式第2編集部と愉快なモンスターVol.01 TABIPPO編」に参加して - kimigata’s diary 

❏イベントができるまでの経緯について
TABIPPO×サイボウズ式のイベント準備で考えたこと


 

TABIPPOが目指す先は、いつも決まっている


 

TABIPPOが初めてましての方も多いと思うので、簡単にTABIPPOの歴史とやっていることをお伝えします。TABIPPOは世界一周中に出会ったメンバーで始まったボランティア団体でした。旅が楽しくて、素敵だから世の中にもっと伝えようと。そして、社会人になったあとも彼らは会社に勤めながら「旅で世界を、もっと素敵に」を理念に掲げながら任意団体として活動をし、満を辞して2013年に清水直哉、前田塁、小泉翔の3名によって法人化。現在は、会社設立5年目を迎え、社員は13名となっています。

「TABIPPOは旅を広める」ということを軸に置きながら、「文化や仕組み」を作っていくことを大切にしています。現在の日本のパスポート所有率は24%。先進国の中ではダントツに低い数値なんです。先日発表された日本のパスポートは世界最強だという事実を照らし合わせ、そこにフォーカスして事業を進めています。
❏日本のパスポートが単独1位になりました!ビザなしで190カ国へ渡航可能
 


 

株式会社TABIPPOが行なっている主な事業は以下の通り。
旅大学:年間200回以上行われるイベント
BackpackFESTA:学生支部が行う主に学生に向けたイベント
旅祭:旅をテーマにした野外フェス。人数1万人超。
メディア「TABIPPO.NET」:月間200万人以上が見る旅のメディア
ものづくりブランド「PAS-POL」:旅をテーマにしたものづくりのブランド
旅人採用:旅好きのための採用
・マーケティング事業:他の企業と一緒に旅を広げること行う

学生のボランティアスタッフは人数なんと400名超。札幌から沖縄まで9支部あるのだとか。旅祭は集客1万人以上。これらの事業をたった十数名で回すためには「ビジョンを掲げること」が一番大切だと言います。
 

TABIPPOが目指す理想の組織




まずはTABIPPOはどういう会社なのか、どういう理念で運営していくのかを決めたそうです。それが以下の「理想の組織」。

①失敗を恐れず挑戦して変化し続ける組織(挑戦と変化) 
②自律人材が信頼関係の中で主体的に働く組織(自律と信頼) 
③フラットで働く仲間の多様性を尊重する組織(個性と公平) 
④いい人だけが集まる家族のような組織(好感と家族)

ここから行動指針を作り上げていくのです。他の会社では社長や幹部が絶対的な権限を持っていて、その下に彼らに従う従業員がいる形式が多いはず。しかしTABIPPOでは社長が正しいのではありません。TABIPPOとしてその意見が正しいか、正しくないかですべてを判断するのです。



そのためには他のメンバーとの関係もフラットにすること。役職もなければ上下関係、上司部下はありません。何か意思決定する時も「TABIPPO」にあっているかどうかなのです。何かを始める時、社長や決まった人の承認を得るルールはありません。もし創設メンバーが間違っていたことを言っていたら、入社1ヶ月目のメンバーでも指摘をします。
 

しみなおさん(社長):上下関係がないぶん、言いたいことは言える。それがたとえ社長であろうと年上であろうと年下であろうと、TABIPPOを作るためにとことん議論します。


よく旅大学運営してる二人は、言い合いしてるよね(笑)としみなおさんに指摘された、みっちーさんとさくすけさん。でもそんなことができるもの二人ともTABIPPOのビジョンに共感している上に、信頼関係ができているからだとか。ただの悪口やわがままではなく、常に「必ず言っていることには裏がある」と思いながら、二人はいいものを作り上げていくための議論をしているんだそうです。
 


 

フラットな関係性を保ち、TABIPPOを作り上げていく上で大切なのが、情報が一つに固まらないこと、何か議論をするならオープンスペースですること。情報が誰かに一極集中していたり知らないことがありすぎると、結局力関係が生まれてきてしまいます。そこで必要なもの、今あるノウハウは全てオープンスペースで共有し、みんなが同じ情報を持ち合わせている状況を作る努力をしています。


さらに、この「TABIOPPOとしての理想の組織」を守るために、上場をしないこと、株式を外に出さないこと、さらに全ての財務情報(個人の給与を除く)は誰でもアクセスができ、公開することを決めています。さらに副業はOK、公私混同はどんどんしていきましょうというオープンさ。全ては「TABIPPO」を作り上げるためなんだそうです。
 

TABIPPOを作り上げる上で必要なのは、一人ひとりの自立と責任




TABIPPOでは社員はもちろん、学生スタッフでもビジョンに共感しないとうまくやっていけないんだとか。現在大学を休学し旅大学を運営しているさくすけさんは、「ボランティアの学生スタッフとして活動してた時に、TABIPPOのビジョンに共感し、それを体感しました。この体験がなければTABIPPOにジョインしていなかったです」と話します。
 

さくすけさん(インターン):中にはTABIPPOのビジョンに共感できずに離れていった人もいました。でもTABIPPOでは除け者に扱うのではなく、向かっている方向にそっと背中を押してあげるんです。


 

みっちーさん(旅大学・学長):公私混同しすぎて「TABIPPOさんってパソコン持ってるんですね」って言われたこともありました。週に2〜3回ある旅大学を回さないといけないので、一年のほとんどはオフィスにいるのに…。今はそういう外部の人にもTABIPPOが何をしているかわかってもらうように、TABIPPO.incというサイトで内部の様子を発信しています。
❏TABIPPOの全社合宿ってなにを話してるの?最近僕らが考えてることを書いてみた


しみなおさん:TABIPPOが目指している理想の組織って、実は本当に難しいんです。オフィスにいなくてもいい、旅に出るなら休んでもいい、でも仕事はしないといけないということは、自分で全てを計画立てて実行する必要があります。

「今日仕事しなくても明日やればいいや」は実は良さそうに見えて責任が伴うもの。じゃあ明日やりたくなかったら?明後日もやりたくなかったら?どんどん信用は失われていくもの。そこでTABIPPOで働く人には自立が必要不可欠。さらに上下関係がなく、年下だってなんでもやらせてもらえる関係にあるので、たくさんのことにどんどん挑戦することができます。そのため、TABIPPOの学生スタッフはたった一年だけでも、社員もびっくりするぐらい成長するんだそう。

Q&Aコーナー




◎社員の評価はどうやって決めているんですか?
A:実力主義です。少し前まで成果主義でやっていたのですが、短期的な視点になってしまうこと、5つも事業があるので中には公平に判断できないこともありました。そこで、今の実力を元に社員を評価していく方法に変えました。

◎これから大きくしていくイメージはありますか?
A:100人まではこのままこのスタイルでいこうと思います。ここまで経営してきて、TABIPPOを作り上げるのであれば、100人くらいの規模までなら基本理念が浸透していれば理想の組織に向かって進めるかと考えています。既に学生が400人規模でいい方向に向かってみんなで向かっていけているし、最初は理念に共感していなくても、実際に感じることで皆同じ方向に向かえるのではないかと思っています。
 

◎今のビジネスモデルって、TABIPPOだからできるものなのではないですか?TABIPPOじゃなくても今からできる働き方はありますか?

さくすけさん:自分の中のビジョンや個性を引き出し、それを上手に組織の中で使っていけるといいと思います。自己分析も大切ですが、コーチングを専門にしている人に相談してみるのもアリだと思います。


みっちーさん:他事業部が今どんなことをしていて、どんなことで悩んでいるのか、分からないことがストレスになると思います。何をしているのかは当事者が一番把握しているため、情報を整えて発信する。ノウハウではなく今こういう風に進んで、こんなことに向かっているという現状の思想を会社の中で共有する、誰でもアクセスできる状態にしておくのが大切だと思います。自分が今何を考えているのかを積極的に共有することで、チームがよく回るようになりました。誰かのところに情報が集まるのではなく、謎の会議が知らないところで行われるのではなく、みんながフラットに情報を共有することが大切です。
 


しみなおさん:いい会社か悪い会社、ヒエラルキーでもヒエラルキーじゃなくても、結局どっちでもいいんだと思います。自分はどこに所属していたいのか、どういう会社をやりたいのか。今の時代はどういう時代なのか、これからどんな時代になっていくのかに擦り合わせていくことが必要です。今のTABIPPOメンバーは受け身で仕事をすることが嫌いな人がほとんど。どんどん自分から仕事をしていきたいという人が多いからこそ、今のような形態になっています。僕は個人的にトップダウンが嫌です。だからこうやってフラットな関係性を作っていけるよう整えているのです。もしメンバーがトップダウンがいいなら、僕は代表を辞めます。バランスが大切かもしれないけれど、正解はありません。情報をオープンにする、権限を持たないなど、理想の会社になるために大切なポイントだけ押さえておけば、難しい問題ではないのかなと思います。

 

今回登場した人物



しみなお(左):社長
学生時代に世界一周のひとり旅へ。帰国後に、旅先で出会った仲間と一緒にTABIPPOを立ち上げ、創設から現在まで代表を務める。TABIPPOでは「旅で世界を、もっと素敵に」を理念として、幅広い事業展開。また、「旅するように働き、旅するように生きる」を働き方の指針として《旅するならいつでも会社を休める》《オフィスに出社しなくてよい》《勤務時間は自分で決める》など、多様性と主体性をベースとしたユニークな社内制度を作りながら、新しい時代の働き方・生き方にも挑戦中。​
 

さくすけ(真ん中):インターン
1996年、東京生まれ福岡育ち。星空とビール、焚き火とハンバーグが好き。これまで九州大学に通いながら、複数の団体で約50人をまとめる代表兼飲み会担当として活動。お酒と仲間に囲まれて過ごす。TABIPPOでは、2018年に福岡で開催された1500人規模のイベント「BackpackFESTA in福岡」の代表を務めた。現在は大学を休学し、TABIPPOインターンとしてイベントの企画・運営を担当。また最近はコーチングを勉強中。​


みっちー(右):旅大学・学長
砂漠と氷河を愛する吟遊詩人/1987年生まれ/新潟市青山出身/慶応大卒業後、商社入社。男13人のシェアハウスで社会人5年を過ごす。2013年に世界一周へと出発。アメリカの砂漠での奇才フェス「バーニングマン」を旅のスタートに、900kmにも及ぶスペイン巡礼、ブラジルのサルバドールで現地のカーニバルへ参加。全10回の連載を「ordinary」にて執筆。現在は、旅好きが集まるコミュニティ「旅大学」の学長を務め、年間100回近くのイベントを行う。愛読書は、小林秀雄と村上春樹と原田マハ。​
 

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TABIPPO/旅大学が作っている、旅が好きな人たちが集まる場です。ゲストの方の旅の気づきから、色々な講座を開催してます。講師から何かを学ぶ事もありますし、参加者同士でも気づきをシェアする事もします。


大切にしている事は「コミュニティ」です。一方的に聞いている講義ではなく、皆さんと一緒に作り上げる空間を目指しております。ゲストの距離も近く、お客さん同士の距離も近くなるように設計しております。


初めて参加する方も、8割位なので気軽にお越し下さい。その日だけのイベントではなく、その後も続くコミュニティとなるようにしていこうと思っております。
 

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