やりたいことは口に出そう!10,000人にダンスを教えて学んだ「好きなコトをして過ごす人生学」

9月17日にTABIPPOのオフィスで旅大学が開催されました。

旅大学でも毎回大人気の中込孝規さんをゲストに迎え、「好きなコトをして過ごす人生学」をお話ししていただきました。

アフリカで10,000人にダンスを教えて学んだこととは?旅の一歩が踏み出せない人の背中を押してくれる、中込さんのメッセージがたくさん詰まったイベントとなりました。

もし今何かやりたいことがあるなら、口に出してみるところから始めませんか?

■初めての方へ:そもそも、旅大学とは?

旅大学は、「旅を学ぶ、旅から学ぶ」をコンセプトに、広い世界と新しい自分の発見が出来る授業に参加できる新しい形の学び場です。学びのスタイルは様々、教室の場所も様々。講義形式の授業やワークショップ、コミュニケーションのある交流会など、いろんな形式でゲスト講師と一緒に学ぶことができるのが特徴です。

そして、新しい学びの場である「旅大学」は旅を愛するたくさんの皆さんと一緒に作っていきたいと思っています。新しい時代が始まる時はいつだって新しい形の学び舎が創られています。そんな学びの場所を、そんな新しいコミュニティを、旅好きなみなさんと一緒に作れたら最高です。

年間80回近く行われているので、是非沢山参加して下さい!皆さんにとって新しいコミュニティとなれば嬉しいです。1回1回の講座を大切に、参加者のみなさんで密にコミュニケーションを取っていければと思います!

■今回の講師は・・・

1988年生まれ。ダンサー。早稲田大学卒。学生時代は、キッズダンススクール講師として活動。大学卒業後は、教育系企業ベネッセコーポレーションにて小学生向け事業に4年間従事。その後夢を叶えるために会社を退職し、世界中の子どもたちにダンスを教えながらの世界一周を決行。1年半で18か国57都市をまわり、1万人以上の子どもたちにダンスを教えた。アフリカに半年間滞在し、数多くのダンスワークショップを開催。ラオス・ルアンパバーン国際映画祭、ジンバブエ・ハラレ国際芸術祭(HIFA)など国際的なイベントにもダンサーとして出演した。2015年11月に帰国し、現在は「ダンスを通じて子どもたちの可能性・世界を広げたい」という想いから日本全国でダンスのワークショップやトークイベントを開催している。

▼前回の旅大学のイベントレポートはこちら。
世界中の子供にダンスを教える旅がぼくを変えた「好きなコトをして過ごす人生学」

■講義内容レポート

言いたいことは一つ。「やりたいことは口に出そう」

中込さんのダンスでスタートした旅大学。ダンスをしている中込さんの顔はとても生き生きしていて、楽しんで踊っているのがすぐに伝わりました。

そこから参加者も交えて、一緒に簡単なダンスを踊ります。中込さんの楽しさが伝わったかのように参加者も楽しそうに笑顔で踊ります。言葉ではなく、ダンスで心を繋いでいくのが垣間見れた瞬間でした。

つい2.3日前にラオスから帰ってきたばかりで、これから再びアフリカに行くことも決まっています。世界中を周っている中込さんが伝えたいことは一つ。「やりたいことは口に出そう」

「本当に自分がやりたいことや夢を人に言うことからまず始めよう。そうすることで、自分がやりたいことをできるようになるし、周りの人を見ていてもそういう人が多くいる。」

やりたいことを伝えるだけで、色々な情報が入ってきたり、知り合いと繋げてくれたりと気付いたらその輪がどんどん広がっていくことがあります。やりたいことがあれば口に出して伝えてみませんか?

人見知りで人前に出るのが苦手な僕がなぜ世界一周の旅に出たのか?

「高校生くらいから世界一周に出るのが夢だった。」

そんな夢を持ちつつも、いじめられていたこともあり、コンプレックスが強かった中込さんは、勇気も持てず世界一周することに怖さを抱いていました。

しかし高校生の時に兄の影響でダンスを始めたことが人生の転機になっていきます。大学を卒業してベネッセに入りますが、土日も仕事に追われ、家に帰ったらシャワーを浴びるだけの生活をしていたそうです。

忙しい毎日を送っている時に、大学でダンスを教えていた子供やお母さんに、「もう一回ダンスを教えて欲しい」と言われるが、仕事が忙しいこともあり断ります。

でも友達にそのことを相談したら「やりなよ!もったいない」と言われ、もう一度勇気を出してダンスを教えることを決意します。

週末を使ってダンスレッスンを始め、子供たちもお母さんも楽しんでくれて本当に幸せだなと感じ、「やりたいことをやって楽しんでもらえるってこんなに幸せなことなんだ」と思ったそうです。

その時に「やりたいことを先延ばしにするのはやめようと思ったし、できると思った。やればできるんだな」と実感し世界一周に行く決断をします。

夏に上司に会社を辞めることを伝え、3月に退社をして、そこから中込さんの世界一周が始まります。

ネガティブな感情を吐き出しても良い

1年半をかけ世界一周した中込さんですが、その内の半年はアフリカにいたそうです。

ジンバブエ→マラウイ→タンザニア→ジンバブエ→ザンビア→ルワンダ→タンザニア→エチオピアのルートで周っていたそう。

「アフリカには言語がたくさんあって肌の色も違うし、性格も違う。テレビで見ていた部分とは違った。」

アフリカ人は日本のことをあまり知らない人が多く、ジンバブエでは馬鹿にされたり、石を投げつけてきたりと、日本人差別をしてくる人もいたそうです。

最初は差別をしてくる人に対して嫌だなと思う感情を抑えていたが、だんだんその感情を吐き出すようにしていったそうです。

「吐き出してより好きになれたし、その分いいとこを認められたりする。」そう語ってくれました。素直に感情を吐き出すことで、マイナスな部分だけではなくプラスになる部分もあるのですね。

「アフリカはゴミ箱じゃない」

マラウイでは青年海外協力隊の人のところを訪れて、子供達にダンスを教えていたそうです。

少年院を訪れ驚いたのは、少年院の子供たちと先生との区別なくみんなで遊んでいたこと。先生が言うには環境に惑わされる子が多く、周りが罪を犯したりするとつられてする子も多いそう。

他にも孤児院に行ってダンスを教えました。孤児院の方が勉強に力を入れていて、先生も熱心だし、孤児院に入った方が教育を熱心に受けられるのだとか。

マラウイで現地の人に言われて心に残ったことは、「アフリカはゴミ箱じゃない。」

「ヨーロッパの国から教科書を配布されているけど、全部倉庫に眠っている。」そして日本のボロボロの服を着ている人が多く、「物を買い換えてアフリカに支援すればいいでしょ?」みたいな考えの人がいて、ただ支援をすればいいわけじゃないと言うことに気付かされたそうです。

他の国に行っても思ったけど、必要な国に必要な支援が届いているのか疑問に感じることが多かったそうです。

死ぬかと思った体験が今に繋がった

マサイ族が多いタンザニアで、死にそうな体験をしたと中込さんは言います。

お腹を壊して40度くらいの熱が出て、死ぬかと思うほど苦しかったそうです。「その時協力隊の人の家に泊めてもらっていたので、病院に連れて行ってもらって治療してもらい、命を助けてもらった。」

その人は元々沖縄で学校の先生をしていて、タンザニアで2年間滞在したら沖縄に帰って先生をするという予定で、最後別れる時に、「帰ったら沖縄に戻るからうちの高校に話に来いよ」と言ってくれて感動しそうです。

命の恩人ということもあり、絆が深まったそう。そして先日、沖縄の学校に行き、生徒の前で自分の体験を話したり、アフリカと中継を繋ぐことが実現したそうです。

「これもすごい縁で、自分が体調を崩すことがなかったらこんな機会もなかっただろうし、昔はいじめられてたけどその経験もあったから、人の価値も考えられるようになったし、いい環境を作りたいと思うようになったので過去の捉え方を変えれば見え方も変わってくるのかなって思った。」

そんな風に物事を捉えている中込さんだからこそ、こんな素敵な体験ができたのかもしれません。

丁寧な人でありたい

「最初は2000人にダンスを教える目標だったのが、2000人を超えて1万人を目指そうとなったが、途中から人数がどうでもよくなってきて、一人一人の出会いがすごく良かったし、楽しかったけど数じゃなくて一人一人と関わっていきたいと思うようになった。」

一人一人の出会いを大切にしたいし、丁寧な人でいたいと思う。今もたくさんの人に会うけど、その気持ちは忘れずに接しているそうです。

言葉よりも気持ちが大切

ルワンダでは、現地で全く言語が通じない人がいたが、向こうの人がすごい自分興味を持ってくれたし、自分も興味を持ったので仲良くなることができた。

「どんな言葉を使うとかよりも、どんな気持ちを込めているかとか、どんな気持ちを抱いているかの方が大切なんだなと思った。英語が話せないから海外行けないという人もいると思うけど、そんなの関係ないなと思った。そもそも英語だけが言語じゃない。」

そう語る中込さん。言葉なんて本当は必要ないのかもしれませんね。

現地ではミュージシャンと1ヶ月くらい一緒に住んでいて、最終日に送別会を開いてくれたそう。

「バーに行ったらみんながいて、僕がいつも頼んでいたファンタやご飯を出してくれて、一人一人メッセージをくれて。「家族だと思ってるから帰って来なよ」と言ってくれたので嬉しかった。アフリカは怖いというイメージがあったけど、そんなことはなかった。」

ミュージシャンの人にもらったという衣装は、今でも勝負服として大切に着こなしているそうです。

It will come in perfect time!(全ては最善のタイミングで起こる)

語学留学の時に先生に言われた、「It will come in perfect time!(全ては最善のタイミングで起こる)」という言葉が今でも心に残っているそうです。

「高校の時から旅に憧れて、大学、社会人となったけど、僕にとってはベストなタイミングで、だからこそ出会えた人たちがたくさんいるし、だからこその視点があった。その一方で、一生の夢があったら今すぐにでも叶えた方がいいと思う。」

「自分の夢が叶えられたからこそそんな風に思うし、やりたいことがある人の背中を押してあげたいと思うようになった。」

「ワークライフカオス」という言葉があって、どれが仕事でどれが生活か分からない。全部遊びだし、全部楽しいし、本気でやってるそうです。

「心の底からワクワクすることを心から楽しいと思うことをやって欲しいな。自分の責任は自分でしか取れない。まずやりたいことを口に出してみるのが一番。会社とか学校を辞めなくても、好きなことに費やす時間を増やせば何か変わってくると思う。」そんな風に語る中込さんの話を聞いた参加者の顔は、イベントが始まる前より、キラキラしているように映りました。

■質疑応答

Q:好きなことをやりながら自分のことを応援してくれるのって何か心に響くものがあるからだと思うんですが、どういうところが周りの人が応援してくれてる要素なのかなって思いますか?

A:二つあって一つは、周りの人が楽しめることや、周りの人と一緒に笑顔になれることをやっているからなのかなって思う。

あとは自分が楽しくやっているからなのかなって思う。その人のためにやっているという感じではなく、自分が心からワクワクして子供たちにダンスを教えてる。

一緒にワクワクしてくれていて、その楽しさが伝染していってる。クラウドファンディングをやることに抵抗はあったけど、いろんな人を巻き込んで、みんなで楽しみたいと思って、やる決意をした。

自分一人では何もできないけど、周りの人たちに全て助けてもらってる。旅をしてると助けてもらってばかりいる。今度は自分が助ける側をやって幸せの循環を増やしていきたい。

Q:将来を好きなことをして過ごせるために、今できることは何ですか?

A:好きなことをやっている人にたくさん会うのがいいと思う。僕もそうだけど、僕の周りには好きなことをやって過ごしている人がたくさんいて、それが僕にとっては普通。

例えば大学のクラスだけのコミュニティとか、会社の中のコミュニティだとあまりいなくて、そういうイベントに行くとか、そんな人がいそうな場に行くとか、紹介してもらうとか。本読むだけでもいいけど、そういうところに触れてるだけでも、考え方が全然違うので、どうやったらできるんだろうって考えたりできるので、そういう人を見つけて、会ってみるのがいいのかなと思う。

やりたいことをやるっていいのがいいと思う。

Q:今後、どういう風に活動したいか?どうなっていきたいか?

A:半年アフリカに行った後は、日本でダンススクールを作りたいなと思っています。勉強を教えるのではなく、ダンスを教えたり、建築家の友達を呼んで建築の話をしてもらったり、人生を語ってもらう。

革職人の友達を呼んで、キーホルダーを作ったり講演会を開く。好きなことをやって生きている人を呼んで語ってもらう。海外の学校と中継で繋いだりもしたい。

あとは世界中の子供たちとキャンプダンスをしたい。ネットだけではなく、リアルな場で繋がって数日間過ごすってのをやりたい。

好きなことをやって幸せが広がっていってほしい

「やりたいことを周りに言ってください。それだけでもそこから広がっていく。好きなことをやって、幸せな空間がいろんなところに広がっていったらいいなと思う。」

「一歩を踏み出せない人がいたら連絡してください。背中押しますので。やって後悔した人って聞いたことがないので、世界一周して後悔してますとか会社辞めて後悔してますとか会ったことがないので、やってみればいいなと思います。」

最後に中込さんの熱いメッセージを伝えてもらい、旅大学は終了となりました。

一人でやるよりみんなでやった方が楽しいと思う気持ちが周りの人を巻き込み、夢への一歩に繋がっていったのだと思います。

まずはやりたいことを口に出すこと!そこから全てが始まり、夢へと変わっていく。自分が心からワクワクすることをやり続けた結果が今の中込さんに繋がっているのではないでしょうか。

10月からアフリカに半年ほど渡る中込さんの周りには、いつも人が溢れていて、楽しさや幸せが広がっていく姿が想像できます。

自分が本当にやりたいことをすれば、それが幸せの循環に繋がる。自分の好きなことをして生活をしていくとはこんなにもキラキラして輝く人生が送れるんだと、中込さんに気付かせてもらえる時間でした。

これからの活躍も期待しています。

■今回のライターは

旅する映像クリエイター・旅する料理人。大学卒業後、PEACE BOATで初海外、世界一周の旅に出る。 今年3月に長年の夢だったマチュピチュ・ウユニ塩湖に行って絶景を制覇。 映像と料理で日本と世界を繋ぐ架け橋になるのが夢。